ペットボトルリサイクルの現状

今回はペットボトルのリサイクルについてお話ししたいと思います。
現在国内で販売されている飲料の約80%はペットボトルで売られているそうです。
飲み終えたペットボトル回収率90%以上、リサイクル率は80%以上と世界的に見ても高い水準を保っているように見えます。
しかしこのリサイクル率には、ちょっとしたからくりがあるのです。
この内訳を大まかに見ていくと、また新たなペットボトルとして生まれ変わるのが28%、他のもの(繊維等)に使われるのが4%、残りは焼却処理されているのです。
焼却処理の方法は2つに分けられます。
ひとつは焼却することで出る熱をエネルギーとして使うサーマルリサイクル、もうひとつは単なる焼却処分です。
このサーマルリサイクルについては国際的にはリサイクルとしては認められないので、日本のペットボトルリサイクル率は、本当はもっとずっと低いということになってしまいます。
また、リサイクルというとペットボトルからペットボトルへというイメージが強いかと思いますが、実はこのボトルtoボトルのリサイクルが出来ているのはほんの少しに過ぎないのですね。

では何故こんなにリサイクルが難しいのでしょうか。
理由は使用済みペットボトルに付いた不純物です。
飲み残しや煙草の吸い殻が入っていたり汚れが付いていたりするものは再生ボトルには出来ない為、焼却に回すしかないそうです。
またペットボトル専用のゴミ箱にそれ以外のゴミを入れてしまうと、それも中のボトルを汚すことに繋がってしまうそうです。
ということは、リサイクル率の低さは捨てる側の私達の意識の問題でもあるわけですね。

今、飲料業界各社がボトルtoボトルのリサイクル率を上げようと、様々な試みをしているそうです。
私達に出来ることは、飲んだ後はきれいに洗ってから捨てること。
企業や人々が協力してクリーンな循環型社会が作れるといいですね。